ビタミンCとは
ビタミンCは人間にとって必須のビタミンです。ビタミンの中でもより分け重要なものとして位置づけられるでしょう。アメリカでは果物やトマトソースなどがビタミンCの供給源としてよく知られています。
ビタミンCの効果を証明する科学的な証明
ビタミンCの効能は数えればきりがないくらい数多く証明されています。よく知られているものでは骨、結合組織の強化、外傷からの回復促進、免疫機能の向上などがあげられます。またビタミンCは抗酸化物質としての効能があることも良く知られています。ビタミンCが動脈壁を強化することによってフリーラジカルによる体の循環に与える影響を最小限に抑えます。この役割は血圧を安定させ、体への負担を軽減する上で非常に重要な役割をしています。またビタミンCは細胞を保護し、ガン、心臓病、老化、関節炎などが細胞に与えるダメージを軽減させるといわれています。
ジャーナルオブストレングス&コンディショニングにはビタミンCを一日に1000mg摂取すると異化ホルモンであるコルチゾールの分泌を低下させるということが発表されました。その他にも数多くの臨床実験が行われトレーニングにおいて多くのポジティブな結果が得られています。
誰にとって必要であるか、欠乏症になるとどうなるか。
体に負担をかけるすべてのアスリートにとってビタミンCは必要だといえるでしょう。ビタミンCはテストステロン(男性ホルモン)のレベルを維持し、コルチゾールの分泌を抑えることが知られています。これは特にストレングス系の要素を必要とする選手にとっては重要なことです。
ビタミンCが欠乏した状態が約三ヶ月ほど続くと壊血病の原因となります。筋肉をよりよい状態にさせるため、過剰なフリーラジカルから体を守るため適度なビタミンCを摂取しましょう。
どのくらい摂取するか。
水溶性ビタミンCを摂取する場合は体での吸収が速やかに行われるので多くの専門家は一日に2〜3回に分けて500mg摂取することを勧めています。また強度の高いスポーツを行っている場合は3g、減量時や疾患などには8gまでその摂取量を増加させることを勧める専門家もいます。
●ビタミンC(アスコルビン酸)
ラットをはじめ多くの高等動物は自分の体に必要なアスコルビン酸を自分の体で生成することが出来るが、ヒトとある種の霊長類、モルモットなどはこれを合成することが出来ない。これらの動物はグルコースからアスコルビン酸にいたる長い生合成系の最終段階の酵素、L-γ-グロノラクトンオキシダーゼを持っていないのである。
・生理作用
生体内の多くの水酸化反応で還元剤として機能している。
@コラーゲンの生合成の場合、ペプチド結合しているプロリンをプロリルヒドロキシラーゼが水酸化するが、その反応にはFe2+イオン、2-オキソグルタル酸と還元剤としてアスコルビン酸が必要である。
A脂肪酸がミトコンドリア膜を通過するのに必須なカルニチンの生合成においても必要である。
BビタミンB6(ピリドキシン)の項でも述べたチロシンの代謝で、神経伝達物質のドーパミンやノルエピネフリンの生成反応にも関与している。
C活性酸素とその他のフリーラジカルを捕捉し、連鎖反応を停止させる。一方、ビタミンEラジカルを還元し、ビタミンEを再生する作用を持っている。
D一般に食物中の鉄は三価で含まれるが、それが還元された二価の鉄の方が吸収がよい。消化管におけるアスコルビン酸による三価の鉄の還元が鉄欠乏性貧血の予防には必須である。
Eアスコルビン酸、アスコルビン酸のリン酸誘導体はヒト皮膚繊維芽細胞培養系に添加すると細胞の増殖、全タンパク質合成および、I型コラーゲン遺伝子の発現を促進することが見出されている。
・アスコルビン酸の所要量
一日所要量は成人男女とも60mgであるが、生活条件によって大きく変動する。喫煙者は非喫煙者に比べて血清アスコルビン酸量が有意に低く、ACTHで副腎が刺激されたり、大量の細菌毒素をモルモットに投与して発熱を起こした場合など、そこに多量に存在していたアスコルビン酸が消失する。
動物に対して毒性は低いが、過剰摂取した場合はビタミンB6の要求量が増す、ビタミンB12の欠乏が生じることになるといわれている。
ブロッコリー、柑橘類、メキャベツ、イチゴ、トマトなどに良く含まれる。
・疾病の予防
・ODSラット(遺伝的アスコルビン酸合成不能ラット)を用いての研究で、ポリ塩化ビニール(PCB)やDDTのような生体異物は肝臓の薬物代謝酵素を誘導し、この場合、アスコルビン酸の要求量が数倍に増加することが観察されている。
これは薬物代謝系で中心的役割を果たす肝ミクロソームに存在するシトクロムP450というヘムタンパク質の生成にアスコルビン酸が関与しているからである。
・消化管におけるニトロソアミン(発ガン性を有するものがある)の生成は、食物中の硝酸塩から出来る亜硝酸塩と二級アミンとの反応による。アスコルビン酸が存在すると亜硝酸塩は酸化窒素に還元され、アミンとは反応しなくなりニトロソアミンの生成は抑制するものと考えられている。
筋肉に乳酸が蓄積するプロセスを遅らす、結合組織を形成するたんぱく質コラーゲンをつくり軟骨、骨基質の形成、細胞間の支持する、体をストレスから守る、血中コレステロールを低下させるなど。