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たんぱく質の項でも述べましたが、ホエイプロテインは、クロスフローマイクロフィルトレーション(CFM)やイオンエクスチェンジ(IM)などの最新のろ過技術で処理され、生物学的栄養価(BV)が他のたんぱく質食品より高く、グルタミンやBCAA、グリコマクロペプチドなども豊富に含み、低カロリーで利用効率の良いたんぱく質を摂取できるということでデメリットが少なく、メリットが多いプロテインとして知られています。


しかしながらプロテインだけ飲んでおいたら他はたんぱく質は取らなくても良いかと言われたらそうでもありません。詳しい研究結果を知らなくとも勘のいい人やトレーニング上級者なら如何に自然の物から栄養を取る必要があるかということを直感的に感じているはずです。

たんぱく質の品質を評価する方法はBVだけではなく、たんぱく質効率(Protein efficiency ration (PER))、たんぱく質利用率(Net Protein Utilization (NPU))、タンパク質消化吸収率補正アミノ酸スコア(protein digestibility corrected amino acid score (PDCAAS))などの方法があります。


サプリメント会社や栄養学のエキスパートと呼ばれる人たちはサプリメントの売り上げを伸ばすためにそのプロテインサプリメントの有用性、利点について大々的に述べます。しかし、すべてのサプリメントは多くの場合、食事のプラスアルファとして、また食事を摂取する時間がないときの代替の栄養として利用されるものです。メインではありません。

自然の食物からたんぱく質を摂取することのメリットとしては体内のアミノ濃度を長い時間にわたって一定に保てること、たんぱく質と同時に必須脂肪酸やビタミン、活性ペプチドなど筋肉の発達に有効な成分が同時に摂取できることなどが挙げられます。もしかしたら未だ解明されていない有効成分も含まれているかもしれません。いずれにしても、これらの栄養のコンビネーションはなかなかサプリメントでは真似できないものです。


例えば、一日を通して何度もアミノ酸を摂取する場合を考えて見ましょう。まずアミノ酸だけで自然のたんぱく質食品やプロテインと同量のたんぱく質を摂取しようと思ったらバカにならないほどのコストがかかります。また吸収速度が早すぎて体内のアミノ濃度が急上昇し、そのあとまた落ち込んできます。これでは体内の窒素平衡を正の状態で保つことが出来ません。WPIやWPHなどでもこれと似たようなことがいえます。

そんなメリットを持つたんぱく質食品ですが、近頃では環境ホルモンの問題もありますので同じ食品の中でもどれを選べばいいのか気をつける点がいくつかあります。

食物から摂取するダイオキシンの60%が魚から、10、3%が乳製品から、10%が肉や卵からであるといわれています。ですから魚を選ぶ際には比較的ダイオキシンの汚染の少ない遠海魚(サンマ、マグロ、カツオ)や、脂肪の少ないイカやタコ、エビなどを選ぶようにし、ダイオキシンに汚染されている可能性の高い近海魚、その中でもとりわけ脂肪を多く含むイワシ、サバ、アジ、ハマチ(ブリ)などはできるだけ避けたほうがいいでしょう。


なぜ脂肪の少ないものの方が良いかというとカロリーが低いからというわけではなく、ダイオキシンなどの化学物質が脂肪に溶けやすいためです。内臓部分など脂肪の多い部分の常食には気をつけましょう。

ただプロテインやアミノ酸にもその効果を最大限に発揮する最適の摂取タイミングというものがあります。プロテインであればトレーニング前後、就寝前、起床直後、アミノ酸であればトレーニング前、中、直後などです。

またプロテインはダイエットを行っている際にも役に立てることが出来ます。

トレーニング前に鶏肉を食べて、強度の高いワークアウトが出来ないことは言わずもがなです。血流が消化吸収のために内臓に集まっていますから。

必須脂肪酸や活性ペプチド、そのたビタミンなどを含むたんぱく質食品を選ぶのか、低カロリーで環境ホルモンの影響もなく、消化吸収の早いプロテインサプリメントを選ぶか。

結論としては自然からとる食品をメインにし、サプリメントはそのメリットが最大限に得られるように自分のスケジュールと相談して摂取するようにしましょう。


 
 
 
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