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酒、タバコ、コーヒーが体に与える影響について見ていきましょう。

タバコ:

喫煙は一般の人にとって、そしてスポーツ選手にとって好ましくない影響をもたらします。タバコの有効成分として知られているのはニコチンです。ニコチンは副腎に作用しエネルギーレベルを向上させることで知られていますが長期的な視点でみれば副作用のほうが圧倒的に多いと言えるでしょう。

喫煙によって生成されるものに一酸化炭素が挙げられますが、一酸化炭素は体内に入るとすぐにヘモグロビンと結合してしまいカルボキシヘモグロビンとなり酸素がヘモグロビンと結合するのを妨げてしまいます。これにより心臓は酸素を取り込むためより早くそして強く働くことを強いられたり(心臓への負担)、呼吸がより困難になり動脈を圧迫させてしまう(血圧上昇) などの症状が現れたり、持久力の著しい低下をまねきます。
 
タバコの煙からは有害であると確認されている物質が200種を超えておりそのうち発がん性物質は40種近くあると言われています。またその発がん性が指摘されているだけではなく、その他皮膚温度を低下させ体の機能を低下させる、心臓病またその他の変性疾患などの原因になるとも言われています。噛みタバコ、鼻から吸うタバコなども同様にマイナスの作用がありニコチンが唾液や咽喉に残り口腔ガンの原因になると言われています。

アルコール:

少量のアルコールは筋出力 筋持久力を向上させると言われる事がありますが、これは極僅かな時間、おおよそ20分位ほどのものでしかありません。しかもその後にいくつかの弊害がおこることになります。

アルコールの摂取において多数ある副作用として挙げられるのが筋力の低下、持久力の低下、脂質代謝能力の低下、回復能力の低下、有酸素能の低下、筋発達を妨げるなどが挙げられます。
アルコールは神経系、脳に影響を与えます。短期間の摂取では筋−神経の相互作用の低下、長期間の摂取では中枢神経へ影響を与えると言われ、この結果筋力の低下を招く可能性があるとしています。その他の副作用として目−手のコーディネーションの低下、バランスの低下などが挙げられます。

ではアルコールは筋肉にどのような影響を与えるのでしょうか。

長期のアルコール摂取により筋細胞はダメージを受け壊死してしまい、その結果筋の収縮機能の低下が起こる可能性があります。

アルコールは循環機能へも影響を与えます。とりわけ多量に摂取した場合トレーニングの効率が著しく下がってしまった経験はないでしょうか。アルコールは血管を刺激し拡張→熱放散するため体温が低下しそれにより筋収縮速度が低下します。

アルコールは消化器系にも影響を与える可能性があります。

肝臓はアルコールを解毒する器官ですがアルコールを大量に摂取した際にはそれだけ肝臓が働かなくてはならなくなり、その分負担も増大し肝細胞を破壊することになります。アルコールには利尿作用があり度を越えると腎臓への負担となることがあります。利尿作用により多量の抗利尿ホルモンが分泌され体は逆に水分を貯留することになります。この場合は主に細胞内ではなく細胞外に水分を溜め込む事になるのでスポーツを行う人にもスポーツを行わない人にとっても好ましいことではありません。

その他にもアルコールの影響として怪我からの回復の遅延、性欲の減退、精子の形成の低下、月経不順などを含む性機能障害、精神への影響などが挙げられます。このようにアルコールは筋力、反応時間(筋−神経の相互作用の低下など)、心臓機能など様々な部分で体に負の影響を与えます。アルコールは1cあたり7キロカロリーですがエネルギー源として利用する事も望めません。

カフェイン:

カフェインはコーヒーや紅茶、チョコレート、栄養ドリンクなど様々なものに入っており、鎮痛やダイエットの手助けをする成分としてよく利用されています。効能としては中枢神経系を刺激する、筋の収縮を強くする、トリグリセリド(中性脂肪)の分解を促進させる、遊離脂肪酸の動員を促進させる、内分泌系や代謝を促進させる、炭水化物エネルギー変換効率を促進させるなどがあげられます。
 
カフェインの効果を得るための摂取量は体重一キロ当たりにつき3〜6mgが効果的であるといわれています。また濃さにもよりますがコーヒー1杯に含まれるカフェインの量は約150mgです。従って例えば体重が90キロの場合は(90×3〜6mg)270〜540mg、コーヒー2杯ほどで効果が得られることになります。
 
摂取のタイミングとしてはパフォーマンスを行う40〜60分間前に摂取した場合その効能は約2時間ほど持続すると言われています。
 
カフェインを毎日大量に摂取しているような人は耐性が出来上がってしまっているため十分にカフェインの効果を得ることが難しくなってきます。従って試合などがある場合は1〜2週間前くらいから試合の数日もしくは前日まで摂取を一時的にやめるといいでしょう。耐性がない人、妊婦さんなどはその摂取また摂取自体に注意したいところです。


 
 
 
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