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現代はストレスの時代と呼ばれるほど、私達は生活していくうえで様々なストレスを受けています。

事故、病気、騒音、急激な温度変化、人間関係、仕事の締め切りなど。その他、引越しや新しい人と知り合うときなど、嫌なストレスではなくとも普段の生活とは異なることはすべてストレスとなります。ただこれらのストレス、捉え方によって、ひどくなったり、軽くなったり、体調を良くも悪くするものでもあります。

モチロン、ストレスをすぐに良い方向に考えたり、受け流したり、嫌なストレスだけを感じることがなければ良いのですが、中々複雑に絡み合って心理面を突っついてくるストレス、複合的におこるストレスもあり、すべての物事が完璧に運び続けるということはありません。
ストレスを長い期間抱え続け、それにより症状がどんどん重くなってしまい、慢性頭痛、疲労、いらいら感、食欲の増加または低下、記憶力の低下、自信の喪失、引きこもり、冷え性、高血圧、性機能の低下、不眠症、睡眠パターンの変化、消化管、胃腸疾患などを引き起こす、さらにこのストレスのスパイラルにはまって行き、入院治療を行わなくてはいけなくなることなどもあります。
 
というわけで、今回はストレスについて考えていきたいと思います。



◆ストレスの分類

ストレスには、精神的にくるもの、肉体的にくるもの、そしてそれらが複合的にくるものがあります。
 
■精神的に来るストレスの場合は

●環境を変える
●自らの考え方を変える
●専門家のアドバイスを受ける など
  
■肉体的に来るストレスの場合は
 
●規則正しい生活をおくる
●栄養摂取について考える
●休むand/or軽く体を動かす など  などが処置方法として考えられます。
 
しかしながら、なかなか職場や今の生活環境をゴロっと変えるには難しいものがありますし、板ばさみ状態が続いている方もおられると思います。周りが変わらないのであれば、自分を変えればいい。では自分には一体何が出来るでしょうか?
  
●自らの思考(考え方)を変える
●ストレスを受け流せる、またはストレスに強い体質(思考)を作る
●食べるものを考える&整える
●生活リズムを考える&整える
●自分に合う、ストレス軽減の方法を知っておく  といったことになってきます。
 
例えば、身近に出来るストレス軽減方法として「深呼吸」をする。自宅、仕事中、車の中、ストレスの多い状況において深呼吸はどこでも行えるストレス軽減の良い方法です。

次回述べる瞑想(メディテーション)と似たようなものなのですが、腹式呼吸で鼻から大きく息を吸い、少し止め、そのあと口からゆっくり吐き出していきます。これを5分ほど続けます。なにやら瞑想というと宗教チックな感じや霊的な感じがしますが、瞑想の意義は思考をリセットするメンタル的なものだけではなく、深い呼吸をすることにより、より多くの酸素を取り入れ、細胞の代謝、脳の適切な機能を取り戻すために行います。
 


では具体的な対処法についてみていきましょう。

■食生活、生活習慣を見直すこれは本当に基本的、基本的過ぎて、なんだそんなことかと思われそうですが、ストレスに対処するには非常に大切なことです。
 
●ジャンクフードやカフェイン、タバコ、アルコール、添加物、アレルギーを引き起こしやすい食べ物などの刺激物を避ける。
これらの食品を好きなだけ食べることで、一時的には食欲を満たし、ストレスも緩和されたように感じますが、次の日にはまた逆戻り、もしくは酷くなります。
 
運動をする
 
運動をした後の爽快感は誰もがご存知のはずです。運動というのは外部から与える良いストレスで脳と体に好影響を与えます。
運動のメリットは色々なところから取り上げられるのですが、例えば、脳内麻薬。

運動は脳内麻薬と呼ばれるβエンドルフィンの分泌を促し、精神的ストレスの解消、免疫細胞の防御反応を強化する作用に効果があります。

神経伝達物質の観点から見てみると、運動は骨格筋中のアミノ酸BCAAを消費させます。
それにより血漿中のBCAAは骨格筋に取り込まれて減少し、脳内でセロトニンの原料となるアミノ酸トリプトファンの取り込みが良くなります。覚醒作用のあるBCAAと鎮静作用のあるトリプトファンが取り込まれる経路は同じなので一緒に吸収しようとするとかち合っちゃうのですが、BCAAが消費されることによってトリプトファンがより多く吸収されるわけですね。

セロトニンは精神を安定させる神経伝達物質として働きます。またセロトニンの分泌低下はキレやボケ、うつ病のリスクを上昇させるといわれていますので、ウエイトトレーニングではなくてもいいので一日に一度は体を動かすようにしましょう。
  
●睡眠をしっかりとる
 
これは運動や生活習慣と非常に関連のあることで、毎日同じ生活習慣を送っている人にとっては、さほど難しいことではありませんが、生活が不規則な人にとっては結構厄介な問題でもあります。睡眠不足はストレスを次の日に引きずるだけでなく、免疫機能を低下させ、代謝障害、循環器障害、消化器への影響などの疾患を引き起こす原因となります。
 
生活習慣が規則的な人&不規則な人共に、睡眠をとる数時間前から体に強い刺激となるようなことはしない、強い刺激となるようなものを食べないなどに注意し、睡眠に向けて体を安静にもって行くようにしましょう



◆抗ストレスのための栄養素&サプリメント

●ビタミンA,C,E:
 
ストレスよって起こる細胞へのダメージ(酸化)に対抗するための基本となる抗酸化物質、免疫機能の維持に必要。細胞の酸化が進むとガ
ンや動脈硬化などの生活習慣病を引き起こすといわれています。
 
細胞の酸化、精神的なストレスだけではなく、肉体的なストレスに関しても言えるので(特にスポーツ選手などにとっては)健康的な生活
をしていく上でベースとなる栄養素となります。
 
それぞれ一日に
 
ビタミンA:5000IUから25000IU
ビタミンC:(下記参照)
ビタミンE:400IUから600IU
 
●ビタミンB群:
 
体の様々な代謝機能、細胞機能維持に関与しているだけでなく、神経系機能を正常に保つためも必要です。
 
医師の管理の下、直接注射をしてもらうと即効性がありますが、食事&サプリメントで摂取しても勿論OKです(毎回点滴も受けてられない
のでこれが基本となりますね)。ビタミンB群は一日にそれぞれ100mgずつを。
 
●ビタミンC:
 
他のビタミンが酸化、破壊されるのを防いだり、抗ストレス、抗酸化作用を持ちます。また副腎機能にとっては必須の栄養素でカテコール
アミンや副腎皮質ホルモンを体内で合成する際に必要です。ビタミンCの体内の貯蔵を助けるバイオフラボノイドと一緒に摂取するといいでしょう。ビタミンCは一日に3000〜10000mgを。
 
●プロテイン(タンパク質):
 
上のビタミンCと関連しますが、カテコールアミンや副腎皮質ホルモンが分泌されると体内でのタンパク質の分解が促進されます。
つまりストレスによって筋肉が喰われていっちゃうわけですね。ですからストレスのある状態にあるときはビタミン類だけではなくタンパ
ク質も十分に摂取するようにしましょう。

*特にストレス下に置かれている時は体内でのグルタミン濃度の低下が顕著ですので、ストレス下にあるときはグルタミン単体の摂取も効
果を発揮してくれるでしょう。
 
●カルシウム&マグネシウム:
 
カルシウムは神経機能の正常化、マグネシウムはビタミンCやカルシウムの働きを助ける栄養素として必要。
カルシウムは2000mg、マグネシウムは1000mgを一日に。
 
●GABA(ギャバ):
 
脳の正常な機能を保つために重要、また鎮静剤として750mgを一日2回。
50mgのイノシトール、500mgのナイアシンアミドと一緒に取るとさら効果的です。
その他、チロシン(500mgを一日(空腹時に)2回。50mgのビタミンB6と100mgのビタミンCを一緒に摂るとさらに吸収がよくなる)
メラトニン(就寝1〜2時間前に1,5mg〜5mg)も抗ストレス、ストレスによっておこる不眠に対して効果的です。
 


◆まとめ
要点をおさらいして〆としましょうか。
 
●ジャンクフードやカフェイン、タバコ、アルコール、添加物、アレルギーを引き起こしやすい食べ物などの刺激物を避ける。
●適度な運動をする
●質の良い睡眠をとる
●食べるものを考える&整える
●生活リズムを考える&整える
●自分に合う、ストレス軽減の方法を知っておく
●自らの思考(考え方)を変える
といったことがストレスを最小限に抑えられるポイントとなるんですね。よくよく考えると当たり前なことばかりなのですが、このストレスという問題への対処もトレーニングや他の物事と同様、当たり前=基本的なことに目を向けることに本質(答え)が隠されているようですね。

 
 
 
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