■肉離れ(strain)とは、筋肉や腱に必要以上の刺激がかかったり、長期に亘って休養が不足している場合に起こる。症状は微小な断裂から完全断裂までさまざまで、痙攣や筋肉のこわばり、限局性の痛み(動作時に対象の部位だけ痛むこと)、腫れや運動機能の喪失などが生じる。
ねんざ(sprain)とは、靭帯起こる外傷を指す。靭帯(骨と骨を繋ぎ関節を形作る。骨と骨格筋を繋ぐのは腱)が、予期せぬ動きによって過度にストレッチされたり、捻ったりした場合に多く、痛みと腫脹、熱感を伴う。
筋膜炎(Fasciitis)とは、筋肉の使い過ぎによって筋膜が水分を失って硬くなり、柔軟性を失った状態。
■基本、怪我をしないための予防としてトレーニング前のウォームアップ、身体の調整(コンディショニング)、ウォームアップセットも丁寧に行う。
また、睡眠、栄養状態が整っており、筋中水分量(脱水のような状態での運動は危険)を保持出来ていれば、ある程度の怪我は防げるが、追い込んだり、重量更新を狙う際はどうしてもリスクが伴う(※このあたりの準備に対するアプローチは多岐に渡るのでまた別の機会に)。
出来ればトレーニング中に筋肉がこわばって違和感が出てきたらその時点でやめておく、もしくは種目を変更したほうが良いが、万が一、怪我してしまった場合はアイシング、キネシオテーピングは勿論、
栄養面では、飽和脂肪など炎症を助長させるような食べ物の摂取を控え、抗酸化作用を持ち炎症を抑えるフラボノイド、炎症を抑えるタンパク分解酵素、必須脂肪酸を多く含む魚などを中心にとっておきたい。
■筋や関節に効果のあると言われているサプリメント
・コンドロイチンサルフェイト(一日に500~1000mg。*関節、靭帯、腱を増強させる栄養素となる。)
・グルコサミンサルフェイト(ラベルに記載されているとおりに。*骨、腱、関節、軟骨、滑液の形成に重要。)
・N-アセチルグルコサミン(上と同様)
・MSM(メチルスルフォニルメタン)(400mgを1日三回、食間に。*硫黄化合物は痛みや炎症の軽減、関節や組織の修復に必要。)
・ブロメライン(400mgを1日三回、食間に。*酵素は炎症の軽減、プロスタグランジンの生成を促すのを助ける)
・免疫栄養素であるグルタミン、アルギニン、これら二つとともに摂取することによって相乗的に作用しコラーゲン合成を促進させるアミノ酸であるBCAAを組み合わせて摂取すること。
他にはカルシウム、マグネシウム、DMG、必須脂肪酸、グレープシード抽出物、マンガン、SAMe、ビタミンA、B群、C、バイオフラボノイド、E、亜鉛などがある。
■筋や関節に効果のあると言われているハーブ:
・フェヌグリークとフラックスパウダー、アカニレの樹皮(slippery elm bark)を合わせた薬草の湿布は腫脹を抑える役割を果たす。
・ジンジャーは痛みに対して効果的であり、強力な抗酸化物質として抗炎症の作用も持つ。
・緑茶とnettle leafも抗炎症の作用を持つ
・ゴールデンシールを含んだ湿布は炎症を抑えるのに効果的である。
『Prescription for nutritional healing -strains,sprains, and other injuries of the muscle and joints-』