STRATEGIC TRAINING SYSTEM

| トレーニングのホームへ | YYOKOTA.NETのホームへ |


●肩凝りのメカニズム

■発生原因

(1)筋の過度の使用。

(2)血行障害による疲労物質の蓄積, 動脈硬化による肩の諸筋への血行不良。

(3)不自然な体位, 不良姿勢, 円背, なで肩, 側弯など同じ姿勢を無理に長時間保った結果の血行不全 。

(4)心理的な緊張。

(5)筋の結合織炎が 原因である。結合織炎(fibrositis:1904Gowersによって命 名)とは線維炎とも直訳されている。

文字の上からは明らかに炎症を指しているが真の炎症とはいえず, 関節リウマチと同じ病変が筋, 筋膜などの結合組織にも発生するのではないかとの考えからきている。

(5)原因疾患があり二次的に肩凝りが起こるものとして図1に示すものがあげられる。以上のように発生原因は種々考えられ る

■病態生理

肩凝りの病態生理に関しても図2に示すとお り色々な病態が考えられる。また肩凝りの 随伴症状としては 図3に示すとおり色 々 な症 状 が上げられるが, ここでは肩凝りの多彩な不快感に関して考察する。

Lewis Kellgren, Bonica, Travell, 石 田等 は引き金 機 構(trigger mechanism)を提唱している。これは引き金点(trigger point)が標的点(target area)に影響を及ぼすというこ とであり, 圧痛,筋硬結の発生メカニズムにも関連してくるものと考えられる 。

石田は肩甲骨内上角部の圧痛点に6%高張食塩水による刺激実験を行なっている。 この刺激により後頭部の痛み, 同側第45肋間神経痛, 前腕尺側の部分に痛みが放散する。

このように, この部の刺激が引き金点となり標 的矢である遠隔部に疼痛を引き起こす機構が引き金機構である。

この引き金点を引く刺激としては局所の循環障害, 代謝障害, 感染, 精神的ストレスなどが上げられる。肩凝りの多彩な不快感に関 してはこの引き金機構が大きく関与しているものと考えられる。

『肩凝りの定義 およびメカニズム』 佐々木和郎

●首や肩に過緊張がある状態でトレーニングをすると、先にそちらが収縮してしまい、刺激を送りにくくなる部位が出てきますし(例えば、広背筋や僧帽筋中部下部など)、肩こりを緩めないままトレーニングを行うと、症状が悪化する場合もあります。

肩こりの原因は、噛み合わせや眼精疲労も関係してくるのですが、出来るだけこのあたりの緊張を取り除いてからトレーニングに入れると効率良いですね。