【神経伝達物質の前駆体であるチロシンとフェニルアラニンなどは芳香族アミノ酸(AAA)は筋タンパク質の分解と肝血流低下に伴い、運動時には高濃度になってくる。その結果、BCAAとAAAの比(BCAA/AAA)は運動に伴い低下する。】
【肝疾患では、脳内に大量に送り込まれたフェニルアラニンがチロシンのヒドロキシル化を阻害し、ドーパミンやノルアドレナリンの合成が低下し、フェニルアラニンやチロシンから、オクトパミンやフェニルエタノールアミンなども合成され、これがシナプスからドーパミンやノルアドレナリンを追い出す可能性が報告されている。】
【運動後にBCAA/AAA比が低下してオクトパミンが上昇したことから、肝疾患と類似した代謝動態が一過性に誘起されると考えられる。】
・運動により、トリプトファンの脳内取り込みが亢進して、セロトニン産生が促進され、意識低下をきたす可能性も報告されている。
※トレーニング前後にEAAかプロテインで、トレーニング中はBCAAもしくはBCAAとEAAを混ぜた方がベターなのかなあ。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/663619/
https://www.jstage.jst.go.jp/…/1/48_1_201/_article/-char/ja/
■タウリン
・エネルギー代謝改善効果
心筋でグリコーゲン合成促進、嫌気性解糖系、好気性酸化、脂肪酸分解亢進。運動による乳酸の上昇を防ぐ。
・筋機能改善効果
筋の活動に伴い活性酸素が発生し、筋肉細胞や血球細胞などを損傷するが、タウリンはこれを抑制する。
老化によりタウリンが減少すると、筋細胞膜のCl-コンダクタンス(細胞膜電位の安定性と正常な興奮に不可欠)を低下させる。Cl-コンダクタンスの低下はタウリンの摂取によって回復する。
タウリンは、GABA受容体や、グリシン受容体、神経や筋肉細胞に抑制的なCl-チャンネルを作動させ、交感神経や副腎のアドレナリン産生を抑制する。
『疲労の科学』より
■グルタミン
・高強度のトレーニングの後では体内のグルタミン濃度は50%に低下するといわれている。グルタミンは細胞の燃料として免疫機能に強く関与しており、十分なグルタミンを摂取しておくことでタンパク合成を促進させる。これは外傷を受けた患者なども同様である。
またグルタミンは筋細胞中に蓄えられる水分の量を増加させるため、筋細胞により多くの栄養素を送り込むことができる、トレーニング前にグルタミンを摂取することで成長ホルモンの分泌を400%上昇させたという研究結果もある。
・グルタミンは窒素誘導体、免疫機能の維持に消費されるため、グルタミンが足りなくなると身体が正常に機能しなくなる可能性がある。
■抗酸化物質
・スーパーオキシドにはSOD、亜鉛、ビタミンC、バードック
・過酸化水素にはカタラーゼ、グルタチオン、N−アセチルシステイン、セレン、緑茶、バードック
・ヒドロキシラジカルにはビタミンE、カロテノイド、メチオニン、バードック
・一重項酸素にはビタミンE、ビタミンA、ルテイン
・過酸化脂質にはビタミンE、コエンザイムQ10
※活性酸素に連鎖的な反応があるのと同じように、抗酸化物質にもそのような作用があり、たとえば、アルファリポ酸はそれ自体の効能以外に
・ビタミンC、ビタミンEを再利用する
・グルタチオンの生成を促す
・コエンザイムQ10の吸収を助ける
などの作用がある。
他にも強い抗酸化力があるといわれる、オリゴメリックポリアントシアニジン(OPCs)、アスタキサンチン、ピクノジェノール、ビルベリー、クルクミン、フラボノイド、ガーリック、ギンコビロバ、メラトニン、NADH、シリマリンなどがある。
●他にもあるけど、また今度。