STRATEGIC TRAINING SYSTEM

| トレーニングのホームへ | YYOKOTA.NETのホームへ |

オーバートレーニングが傷害の可能性に及ぼす影響

過負荷による傷害

Micheliは過負荷による損傷は、単に過度の使用によって起こるだけでなく、不適切なトレーニング技術や解剖学的に好ましくないアラインメントのために起こると述べている。 

Kiblerらは筋腱単位の筋力と柔軟性もそうした傷害の要因であると指摘している。 

過負荷→筋肉の損傷や炎症に影響を及ぼす→筋作用の抑制と二次的な影響を与える局所的な痛み→拘縮、タイトネス、筋力低下、不均衡、炎症の影響を受けやすい小さな損傷の繰り返し→損傷の蓄積→慢性的傷害が引き起こされる。

 ●過負荷による骨格系の傷害

骨格系はストレス線に沿って、カルシウムの沈着と吸収に伴って、競技中に体に対して起こる強圧的なストレスに反応するが、カルシウム吸収が沈着量を上回った場合に疲労骨折が起こると考えられている。

疲労骨折の可能因子として、筋力の不均衡、柔軟性の低下、筋の弱化、あるいは骨にかかる異常な負荷が考えられる。拮抗筋に対して絶対的あるいは相対的に極端に強い筋は、骨にストレスを集中させ、ストレス反応や疲労骨折を引き起こす。

衰弱した筋では過負荷による力が骨格系に伝わるのを和らげることはできない(=筋が負荷を吸収し、骨に伝達される力を減ずることが出来ない)。 

過負荷による軟部組織損傷

反復的な負荷によって、この組織は張力で損傷される。筋腱系のもっとも弱い部位は筋ー腱結合部である。

一般的な軟部組織損傷に腱炎がある。腱炎は突発的におこるために、表面的には反復的な負荷とは何の関連性もないようにみえる。しかし、また顕性傷害のカスケードとして、筋骨格系過負荷と相互に関連する可能性を持っている。

ハムストリングス損傷が表面的にオーバートレーニングと何も関連がないような状況においてさえ、連続的な使用、あるいは筋力不均衡のために起こるタイトネスは、傷害の隠れた訴因と考えられる。疲労や回復といったようなオーバートレーニングを起こす他の因子も決定的な役割を果たす。

 
 
 
Copyright : YUKI YOKOTA