筋肥大効果の大きいといわれる伸張性の筋活動においても、伸張性の筋活動を繰り返している部位には、仮に最大の伸張性負荷をかけたとしてもDOMS(遅発生筋肉痛)が生じることはあるが、筋損傷はほとんど起こらないとされている。
【有効とされている伸張性運動においても繰り返し行っていると適応を起こし筋損傷が起こりにくくなるため、あくまで伸張性運動=筋損傷=筋肥大とはいえないということである。】
また伸張性運動を行わず、短縮性運動、等尺性運動のみを行った場合にも筋肥大は認められる。
つまり、伸張性運動が筋肥大や筋発達に特別な効果を持っているのではなく、単に短縮性、等尺性運動より強い張力を加えられるため、筋の発揮張力の大きさが筋肥大の重要な因子であり、DOMS、筋損傷は必須の因子ではないようである。
『筋力をデザインする』より
■筋発達においては、できるだけ大きな張力をかけ、成長に必要な必要な刺激(強度&ボリューム)を与え、可能な限り高い頻度でトレーニングを行うことは王道ですが、あまり長期間同じことをやっていると身体はそれに適応し、反応しなくなってしまいます(順化)。
また、高重量はハイリスク&ハイリターンですし、トレーニング歴が長くなってくると毎回更新することが難しくなっていきますので、如何にして更新を狙いながら、筋肉、関節、腱、靭帯などへの負担を分散させるかが重要になってきます。
■刺激を分散させる方法としては
・伸張性or等尺性(滅多にしないけど)or短縮性(ストレッチ、ミッドレンジ、コントラクトにしとこかな)
・低レップor中レップorハイレップ(高重量、中重量、低重量)
・ノンロックorストップアンドゴー
・スローorエクスプローシブ(爆発的に)
・ストリクト(超丁寧に)orチーティング(刺激のポイントは押さえながら、わざとルーズに行う)
などを、目的や優先順位に合わせて、使い分けていけば良いと思います。
あと、筋肉を順化させないようにするのは大切ですが、かと言って色々手を出しすぎて押さえどころのないプログラムを作らないようにも注意したいところです。
■マンネリさせない方法としては、
・Deload(強度や量を落として疲労を抜く。)
・ Introduction week(新しいプログラムで行う。メニューが変わるので必然的に一週目は強度を落とすことになる。)
・ 同一種目においても今までと異なったフォームでの実験的な週
などを4-6週間に一度取り入れてみるのも良い方法かと思います。
●トレーニング上級者は、意識、無意識に関わらず、休みどころ、抜きどころが非常にうまいです。
姿勢と呼吸、身体の使い方、トータルで見て整合性が取れたプログラム(食事も含む)など、すべてが噛み合えば、身体に必要以上の負担をかけることなく、安定したペースで長期間成長し続けられる可能性が高くなります。
https://gooday.nikkei.co.jp/…/colu…/15/040200001/103000015/…