STRATEGIC TRAINING SYSTEM

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●マッスルメモリーと筋の不活動について

●マッスルメモリーは

@長年のトレーニングによって、筋繊維内の核数が増え、トレーニングを中断してもその核数は減らないこと。

Aそして、長年のトレーニングによって筋繊維数そのものが増えており、たとえ筋繊維が萎縮してもその数は減らないこと。

によって、トレーニングしていなかった人よりサイズや筋力が早く戻ると言われています。

『究極のトレーニング』石井直方


●一方、ベッドレスト(ベッドに寝たきりで重力がかからない)の状態で、一切筋肉を使わないとどうなるかと言われると

@10日程度であれば3週間あれば戻る

A30日程度のベッドレストであれば、4?12週間あれば元に戻る

B90日を超えると筋断面積のみならず、筋繊維数も減る。そして、ベッドレストで減少した筋繊維は戻らない

C2年以上ベッドレストなど不活動にした場合は、筋繊維が脂肪組織や繊維組織にとって変わり、運動神経を刺激にしても反応しなくなり、筋機能はほぼ失われる

と言われています。

これは完全にベッドに寝たきりからの日常生活に戻る場合の回復なので、ベッドレスト中にトレーニングを行っていたグループでは、使っていた部位や使っていた機能については落ちることがなかったそうですし(←※運動をしていても使っていない部位や使っていない機能は落ちる!)、普段からトレーニングしている人なら、入院などしてももっと早く機能は回復すると思われます。

『筋力をデザインする』吉岡利忠 他


●骨格筋は

「適度に使用すれば形態的にも機能的にも維持され、適度にトレーニングすれば向上し、使用しなければ萎縮し、過剰に酷使すれば故障を招く 生体組織であり、機能的には臓器である」

と言われています。

まさにその通りで、サボることなく、壊すことなく、適度に適切に使い続けておくことが重要です。

マッスルメモリー的な機構は代謝機能(GLUT4)にもあるそうなので、適切なトレーニングを継続していれば、身体はすべて正直に反応してくれますよ、というお話。

・トレーニングによって骨格筋代謝機能に形成されるマッスルメモリー機構の解明https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25750330/

その他、筋肉が落ちてしまう原因として、セントラルコマンド(中枢司令)の低下、運動単位の動員数の減少や神経そのものの変化、脊髄運動神経細胞の興奮低下などがありますが、それはまた次回。

追伸: 写真2枚目は、63歳から、100メートル走、走り幅飛びの専門トレーニングを週5回継続したM.O氏の記録の推移!!年齢関係なく毎年更新しています

 
 
 
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