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●鉄

鉄は体内では機能鉄と貯蔵鉄に分類されている。

機能鉄とは赤血球のヘモグロビン、筋肉のミオグロビン、細胞内のシトクロム類、カタラーゼ、ペルオキシダーゼなどヘム色素の形で鉄を含有するタンパク質、非ヘム鉄酵素であるコハク酸デヒドロゲナーゼ、NADPHデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシダーゼなど、酸素運搬、電子伝達、酸化、解毒などの機能を果たしているものを言い、総鉄量の70%程度を占める。

その内訳は、ヘモグロビン65%、ミオグロビン3〜5%、非ヘム含鉄酵素0.3%である。

一方、貯蔵鉄とは細胞内可溶性タンパク質であるフェリチンや細胞内および細胞間隙に存在するヘモシデリンに含まれる鉄であり、いずれも生体の要求に応じて鉄を血液中へ放出する。貯蔵鉄の主要な含有臓器・組織は、肝臓、、脾臓、骨髄、筋肉である。また貯蔵鉄には血漿、乳汁などの細胞外液にある糖タンパク質トランスフェリンやラクトフェリンに結合し、運搬される鉄もある。貯蔵鉄は総鉄量の30%程度を占めるが、鉄の摂取状態によって変化する。

食物中の鉄は十二指腸、および空腸上部で吸収される。ヘム鉄はそのままの状態で吸収されるが、非ヘム鉄は鉄イオンまたは鉄キレートとして可溶化され吸収される。可溶化された非ヘム鉄は二価鉄(Fe2+)と三価鉄(Fe3+)となるが、前者のほうが後者より吸収効率がずっと高い。ビタミンCは、Fe3+を易溶性のFe2+に変化させることが出来るので、吸収を促進する

非ヘム鉄の吸収促進因子として、ビタミンCのほかクエン酸、マロン酸、酒石酸、乳酸などの有機酸が知られている。ビタミンCは還元作用とキレート作用を併せ持つので、例えばオレンジジュースを飲むことで鉄吸収率を2倍以上にあげることが報告されている。

反対にポリフェノール、フィチン酸塩、食物繊維、リン酸は鉄イオンを難溶解性の塩にして鉄吸収に対し阻害的に作用する。またレクチンも小腸粘膜細胞に障害をもたらすことによって鉄吸収を阻害する。食物として摂取された非ヘム鉄の吸収率は5%程度であるのに対し、ヘモグロビンなどヘム鉄のそれは23〜35%と高い。

その他:

・たんぱく質や銅と結合してヘモグロビンを形成し、赤血球に乗って体中に酸素を運搬する。
・長期間にわたって一日に50mg以上摂取すると有毒になる。
・コーヒーやお茶を摂取すると鉄吸収が阻害される。
・サプリメントで摂取する際には硫化鉄、アスコルビン酸鉄、フマル酸鉄など吸収の良いものを選ぶ。
・子供にとって鉄の摂取は消化器系にダメージを与え、ショックから昏睡、時には死にいたる危険性もある。

●亜鉛

亜鉛は種々の酵素(カルボキシペプチダーゼ、アルカリフォスファターゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、りんご酸デヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ)に含まれている。

欠乏症として、成長遅延、食欲不振、味覚など感覚機能異常、皮膚障害、性機能不全、免疫不全、耐糖能低下などが実験動物やヒトで報告されている。亜鉛は牡蠣、全粒粉、卵などに豊富に含まれる。

●銅

種々の銅酵素あるいは銅タンパク質の構成成分となっている。その主なものは、セルロプラスミン、モノアミンオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、チロシナーゼ、メタロチロネイン、ドーパミンβヒドロキシラーゼなどである。

ヒトでも銅欠乏症として、貧血、毛、皮膚の脱色、中枢神経以上、エラスチン形成不全、骨の脱灰などが生じる。

その他:
鉄をヘモグロビンに変換するのを助け、ビタミンCの体内での利用を促進させる。
ほとんどの食品に銅は含まれている。

●コバルト

ビタミンB12の構成要素であり、悪性貧血を防止する。

●フッ素 

虫歯予防能があるとされている。また水道水中のフッ素含有の高い地域では低い地域に比べて骨粗鬆症の発生率が低いという報告がある。

●ニッケル、ケイ素、スズ、バナジウムは動物での必須性がほぼ認められており、ヒ素も必須元素と考えられている。
 
 
 
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