◆続・刺激への適応
一般的超回復というと筋肉が刺激を受け、それに適応し強くなると考
えられていますが、超回復というのはもともとトレーニング後の糖質 の補充。 つまり枯渇したグリコーゲンを再貯蔵、合成するための過程を指して 使われていた言葉です。
現在では筋肉に対しても使われているのですが、実際はそんな絵に書 いたように超回復が起こっているわけではなく、その刺激の強さや量
によって異なり、時には回復(適応)仕切れない場合もあるんですね。
◆強ければ強いほど、多ければ多いほどいいのか?
体を変えるための刺激は強ければ強いほどいいのでしょうか?
量も多ければ多いほどいいのでしょうか? 答えはこのどちらでもないですよね。
強度が高ければ高いほどいいのであれば、毎回挙げられないほどの重
量を扱えばいいですし、量が多ければ多いほどいいのであれば、毎回 毎日凄まじい量のボリュームのトレーニングを行えばいいことになり
ますよね?
でもそんなことはしません。 なぜなら・・・
強くしすぎても、たくさんしすぎても伸びしろは一緒だから。
◆必要最小限の刺激
例えば、筋肉の成長に必要な刺激が100だとし、それによって得ら
れる筋肉が100gとしましょう。 とすればトレーニングで与える必要のある刺激は100でいいのです。
200の刺激を与えたから200gの筋肉が得られるとは限りません。
得られても100の刺激の2倍の時間を要して同じ100gです。
一度に500の刺激を与えるとどうなるでしょうか?
回復するまでに100の刺激の5倍以上の時間を要しますが、そのわ りに得られる筋肉は同様に100gです。
刺激が70や90だったら? ・・体は変わりません。
まあいいところ維持程度でしょう。
まあこれは例えですから若干の誤差はあるとしても、必要最小限の刺激を与えることがもっとも合理的に体を変化させていくために大切だ
ということは分かりましたよね?
◆超回復
話を超回復に戻しましょうか。
刺激を与えれば与えるほど、回復、超回復には時間がかかります。 しかも伸びしろはさほど変わらない。 ですから超回復とは「筋肉を成長させるために必要な必要最小限の刺
激を与えていくこと」と認識しておくとわかりやすいでしょう。
強すぎる刺激(翌日に筋肉痛で動けないなど)は逆に回復を遅らせ、
遠回りになりますし、弱すぎる刺激では今以上の体を手に入れること は出来ません。
翌日にほんのりとした筋肉痛が起こる程度(起こらなくても構いませ
ん)の刺激で、毎回使用重量を伸ばしていけるようにしましょう。腹八分目ならぬ、トレ8分目ですね。