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骨とスポーツ

トレーニングやスポーツによって骨密度が増加することはよく知られている。特にウエイトリフティング、柔道、野球、ラグビーなどにおいては骨密度の増加が顕著であり非運動群を100%とした場合ウエイトリフティング群の骨密度は130近くにもなる。(ちなみに水泳は重力負荷が乏しいスポーツなので時には100%をきることもある)

骨密度増加のメカニズムとしては微細骨折(microcrack)によるカルシウムの沈着促進が考えられる。これは衝撃によって骨内部の微細な骨折が発生し、それを修復する伝達機構(osteocyte network)によってカルシウムの沈着が促進されて骨密度が増加するという考え方である。

また衝撃により骨がたわみ、その圧縮力によって骨に電位差が発生し(圧電位の形成)、それによって骨芽細胞の働きが活発になる(ピエゾ効果)という因子も骨密度の増加に関与していると考えられる。

いずれにせよ、衝撃度の高いスポーツにおいては骨密度の増加が高く、筋力と骨密度との間には高い相関が見られる。つまり強度の高いトレーニング→筋力増加→骨密度の増加というプロセスが考えられる。

ただ骨の代謝スピードは遅く筋力トレーニングと同時並行では評価しにくいのも知っておく必要がある。

参考
『レジスタンス・トレーニング―その生理学と機能解剖学からトレーニング処方まで (スポーツ医科学基礎講座 (2))


 
 
 
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