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鍼について述べられたもっとも古いものは黄皇帝時代にまでさかのぼると言われており、鍼は何世紀もの間人々の健康促進のために用いられてきました。アメリカではスポーツ医学の一つとして鍼が登場したのは1952年2月のTIME誌が始めてとされています。ここに記載されていた記事によるとパリにある鍼の国際団体の会合にてゴルファーや水泳選手、自転車選手へ鍼治療を用い、それによりパフォーマンスの向上が得られたということが報告されています。

トレーナーやコーチ、医療従事者の人々にとってもっとも役立つ鍼の本としてはボブ・フローズの”Hit Medicine”が挙げられます。この本にはスポーツ傷害やスポーツパフォーマンス向上のための鍼のテクニックについて詳細に記されています。

その中で試合前によく刺激される二つの経絡のポイントがあります。

まずひとつめは首の付け根にある経絡で、この部分を刺激することによってエネルギーレベルが増加し、神経系のコーディネーションも改善されたと言われています。ふたつめはアキレス腱付近にあるコンペティティブ・エッジポイントと呼ばれる経絡で、試合前などに刺激すると自ら持つパフォーマンスを十分に行えるようになるといわれています。また鍼治療によって筋バランスを調節することでボディビルダーやウエイトリフターなどストレングスアスリートにとっても効果があるといわれています。

指圧同様、鍼についてはまだ科学では解明できない部分が多々あります。しかしながらこの鍼治療が何世紀もの間受け継がれていきたのはひとえに何らかのプラスの効能があるからに他ならないでしょう。マッサージや指圧同様、これらの代替治療は私たちトレーナーにとっては多かれ少なかれ認識しておくべき領域で、活用できる範囲でスポーツ選手のコンディショニングに大いに活用できるでしょう。

 
 
 
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