筋肉やエネルギー代謝に着目すると
●培養細胞を用いた実験でGLUT4
mRNA発現増加に関与することが明らかにされている。
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●PGC-1αトランスジェニックマウスでは、ミトコンドリアの増加と、筋肉の遅筋化が認められGLUT4の発現量は低下していた。人工的に骨格筋にPGC-1α量を長時間、大量に増やすと、ミトコンドリアは増加するが、GLUT4の発現量は増加せず、糖の代謝を活発にはしない。Miura
S, Kai Y, Ono M, Ezaki
Oら
●トレーニングによるPGC-1の調節、PGC-1は筋機能とインスリン感受性に影響を与える。調節運動によって筋肉における発現量が増加する。Lira
VA, Benton CR, Yan Z, Bonen
A.ら
●PGC-1αの発現増加は筋萎縮の際のエネルギー代謝に関与するmRNAの発現を減少させる。
M Sandri, J Lin, C
Handschin, W Yangら
●PGC-1α
をノックアウトしたマウスの骨格筋-すい臓β細胞のクロストーク(信号伝達物質中の成分が生体中の条件により、異なる伝送経路と応答に分配する現象)において、糖能ホメオスタシスの異常が示された。
Christoph
Handschin,Cheol Soo Choiら
●PGC-1αは不使用によって生じる筋萎縮を遅らせる
Handschin C, Chin
S, Li
Pら
●一酸化窒素(NO)が、PGC-1αのアップレギュレートを通して、骨格筋細胞におけるミトコンドリア発生を誘発する。またNOとAMPKは共同的に筋細胞中のPGC-1αの働きを調節している。Lira
VA, Brown DL, Lira AK, Kavazis
ANら
●エネルギー欠乏状態になるとAMPKが活性化されPGC-1が誘導される。誘導されたPGC-1はミトコンドリアを活性化させ、エネルギー産生効率を高める。
などが挙げられる。