BCAAとは
必須アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンの三つから構成される分岐鎖アミノ酸と言われるものでサプリメントの中でももっとも効果を体感できる物のひとつです。
BCAAは食物たんぱく質に含まれる必須アミノ酸の約50%、筋たんぱくに含まれる必須アミノ酸の約35%を占め、筋肉を構成している筋細組織の素材となって、筋肉づくりに役立ちます。BCAAのひとつであるロイシンは、筋たんぱくの分解抑制と合成促進の両面の働きがあるので、筋力アップには特に大切です。
ほとんどのアミノ酸が主に肝臓で代謝されるのに対し、BCAAはその大半が筋肉に運ばれ代謝されます。これはBCAAが筋肉のエネルギー代謝に深く関わっているからです。激しい運動やウエイトトレーニングを行なうと、筋肉中のたんぱく質が分解されBCAAがエネルギー源として利用されます。そこでBCAAを補給すれば、筋肉の損傷をすばやく回復し、筋肉痛の軽減に役立ちます。さらにBCAAには、血中乳酸値を抑え筋肉疲労を防ぐ。セロトニンの原料となるトリプトファンと血液脳関門において競合し、主観的疲労感(気力や集中力の低下)を軽減させると考えられています。
たんぱく質を含む食品を摂取しないと血漿中BCAAが骨格筋に取り込まれて減少し、そのぶんトリプトファンが取り込まれやすくなり、これによりセロトニンの合成が促進されます。セロトニンの合成能の低下は欝病とも関連があるといわれますが、これは糖尿病などによってインスリンによるBCAAの骨格筋への取り込みが減少していたり、セロトニン合成能を阻害する食事をしている(人口甘味料や加工品の摂取、ビタミンB6の欠乏など)可能性があります。
正しい食事をすることは勿論ですが、BCAAの骨格筋への取り込みを増加させ、セロトニンの合成を促進させるにはウエイトトレーニングを始めとした運動を行うことがすすめられます。運動をすると骨格筋BCAAが消費され、血漿中BCAAが消費されます。血漿中BCAAの濃度が低下すると、血液脳関門においてトリプトファンとの競合が低下するため、脳内セロトニン合成レベルを増加させる可能性があります。
アミノ酸って
アミノ酸はたんぱく質を分解したものです。たんぱく質を含む食べ物を摂取すると、その食べ物は消化され胃や腸で血液にて吸収されるように個々のまたは短連鎖のアミノ酸に分解されます。そしてこれらのアミノ酸は体の中の組織の修復のために、また脳が最適に機能するためにで消費されます。
必須アミノ酸と非必須アミノ酸の違いは??
必須アミノ酸は体の中で作り出すことができません。したがって私たちはこれらを含むたんぱく質食品を食物から摂取しなくてはなりません。必須アミノ酸はヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、バリンの9つから成っています。一方で非必須アミノ酸はビタミンやこれらのアミノ酸から生成することができます。
すべてのアミノ酸が代謝機能に関わっていますし、特にグルタミンなどは病中病後や外傷などがある際にはその必要量は増加します。これらのことを考慮すると「非必須」という言葉は語弊があるかもしれません(病気や怪我などにおいてその必要量が増加するアミノ酸は条件付アミノ酸という位置づけをされる場合もあります)。非必須アミノ酸はアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒドロキシプロリン、プロリン、セリン、チロシンの13種類があげられます。